地方理系大学院生の雑記

地方国立大の理系院生です。思ったことを書きます

おもしろきこともなき世をおもしろく。

  今日先輩と話していて共感したことがある。

今の時代は便利になりすぎていて、人がそれに追い付けていないということだ。

例えば、

今の時代は昔と比べ、食糧が豊かに医療も発達し長生きできるようになった。さらに生きていく上で他人と容易に連絡がとれるようになったし、自分ですべて食料を調達せずとも貨幣でやりとりするだけで、なんでも手に入れられる世界になった。

 

人間はその便利さを完璧に使いこなせているだろうか。

答えは否だ。

 

人は便利になればなるほど、さらなる満足を追い求め続ける。食料が豊かになっていつでもなんでも食べられるようになったことで、太っている人が増えた。生活習慣病である。

狩猟採集の時代に太っている人はいただろうか。いないだろう。当時の人々は未来を考えず、今の生活に満足して生活していたのではないか。

 

それが現代では、さらなる満足の追求に走るループが蔓延している。衣食住が何不自由なく生活できるくらい整っていたとしても、他人からの承認を集めるべくスマホに縛られ、お金をおいもとめつづけ、情報の海にのみこまれていく。

そして口に出す言葉は、今の世の中つまらない、なにも刺激がない、おもしろくないと。

 

なにも原始の生活に戻るということではない。今の生活はとても便利だ。ただ、そこに満足をしらずして、追求することに躍起になっていないだろうか、と尋ねたい。

 

世の中で起こっている大半のことは、私たちにとってなにもおもしろいことはない。

ただそこにあるのは、物事を面白いと感じる人の心である。

 

今回の記事のタイトルは高杉晋作の名言から引っ張ってきた。

「おもしろきこともなき世を面白く、すみなすものは心なりけり」

 

コロナ禍で家にいる時間が多くなっているいまだからこそ、

自分の生活スタイル、自分にとって満足とはなにか、おもしろいと感じるときはどんなときか?と自問自答してみるといいのかもしれない。

正解がないからこそ、自分なりの答えを持つことは重要だから。