生きづらさを解消するヒント①~分人の考えた方から考える~
自分は様々な心理学を独学で学んできた。
心理学には、人の心を完全に読むことはできないとしても、人間が生きる上で抱える悩みや問題の深層に潜む心理を探ることができる。
そこで、今回は「生きづらさを解消するヒント」というタイトルで、これまでに学んできた心理学や文学の考え方を参考に、シリーズ化でお届けしていく。
一発目は、分人の考え方「私とは何か ~個人から分人へ」著平野啓一郎 を参考に生きづらさの解消にアプローチしていく。
まず分人とは、、、
対人関係ごとの様々な自分のこと
例えば、フットサルしている時の自分。恋愛している時の自分。大学院生の自分。バイト中の自分。読書している時の自分、、、
↓この様々な分人の構成比率こそが「個性」
どれをとっても本当の自分、そして環境が変われば分人の構成比率が変化する。すなわち「個性」が変化するということである。
「私」という存在は、他者との相互作用の中にしかないと著者は述べる。
重要なのは、、
分人の構成バランス
一つの分人を愛しすぎてしまうと、その分人が他者に否定された際に「私」という存在が脅かされてしまう。
実際に(Linville 1985)の自己複雑性(自分を定義する側面の数のこと、ここでは分人と同じ)に関する研究によると、この自己複雑性が高い人ほどストレス耐性が高いという結果がでている。
よって、分人の数をバランスと保ちながら、多くの自分を定義する側面をもつことで軸を見失わずに生きることができるのではと考える。
自分は来年から新社会人となる。
そして大学院生の自分が社会人としての自分になる。
このようにライフステージごとに変化する分人、生まれてくる分人を愛し、過度にストレスに反応することなく、この世界を歩んでいきたい。それもすべて自分なのだから。