恋愛依存症-苦しい恋から抜け出せない人たち 著伊東明 をまとめてみた
恋愛依存症には4つのタイプがある。
・共依存
・回避依存
・セックス依存
・ロマンス依存
これら4つの深層心理には、複雑な仕組みと苦しみが隠されている。
それぞれ説明していこう。
☛基本的信頼感の欠如がもたらす。
基本的信頼感(この世界は価値があり、信頼できる)VS 基本的不信感(自分自身・他者・世界に対する根本的な不信感)
この対立構造の中で、基本的不信感が常に上回っている状態。
心理:他者を常に自分の手中におさめないと不安になる
また、自分には愛される価値がないと思っているため、ちょっとしたことですぐに拒絶や裏切りの証拠として認識してしまう。
原因:愛のバランス
親が過保護・過干渉であるといつまでもナルシズムの段階で留まってしまう
失われた愛情を求める
恋人を親代わり
象徴的親
救済者になるというパターン
息子ー母、娘―父、娘―母、息子ー父
子供らしくあるべき時に子供としてふるまうことができない。
回避依存
☛親密な人間関係を避ける。エネルギーの注ぎ方のバランスがとれない(例:趣味に全振りなど)。
なぜ、親密をさけるのか?
怖い父親との同一視
-恐怖を克服しようとする時、自分がその恐怖の対象となろうとする
過保護・身代わり・虐待の影響
押し付けられた男らしさ。女らしさ
-社会的文化的要因
-メディアによる影響 男:女性を支配、権力を振りかざす
女:尽くすこと、耐える、自己犠牲
セックス依存
☛不特定多数の人と手当たり次第にセックスをしてしまう。
深層心理:逃避 ストレスからの脱出
自己確認 生きていることを確かめたい。自己存在の欠如から
存在価値の証明書、パワー 劣等感・自己否定感・自己無価値感
男性:征服した気持ちになる
女性:セックスを求められることは、女としての魅力が
ある気持ちになる
愛を感じている
再行動化、トラウマの癒し 過去の傷をセックスによって修復しようとする
ロマンス依存
☛「恋愛=刺激」
恋をすると、PEAという「愛のホルモン」が分泌される。覚せい剤と似ている。自分の頭の中の王子様・お姫様を空想し、それを現実にて追い求め続ける
原因:PEAによる快感を常に求めている。ただその快感はひと時。そして次の恋愛へと向かっていく。
なぜ、空想にしがみつくのか?
現実の世界にあきらめ、空想の世界を作り出し、その世界の中に逃避しようとする。
それぞれの依存に共通して言えることは、深層心理において深い苦しみを味わっているということだ。
本来、恋愛は人生をより明るくし、生きる上で活力を与えてくれるものである。
それが、まるで苦しみの螺旋階段をのぼっているみたいに常に苦しんでいては、いけない。
依存から立ち直るには、相当な時間がかかる。いったん治ったとしても、ぶり返すこともあるだろう。
自分が依存であることにいち早く気づき、パートナーに打ち明ける、それが難しいのであれば医療機関に相談をしてみる。
いずれにしても、一人で悩む必要はないのだ。